いやぁ、Fbを見てると本当に出産ラッシュ。同級生が皆こぞってポンポン産んでいる。32歳ってのはそういう年齢なんだなぁ。あっちで産まれ、こっちでも産まれって感じで本当にめでたい。せっかくなのでエルバビーバのボディバームだとかWELEDAのカレンデュラローションだとかベビーコスメを出産祝いで送ってやりたいんだけれど、無職だからどうにもできない。歯がゆい。
そんな中、高校時代に特に仲の良かった女の子が晴れてママになった。実は同窓会中に2人で喫煙所でタバコを吸いにいったら、それとなく「不妊っぽい」という話題を振られたことがあった。
「25で結婚してもう5年なんだけど、前から妊娠は自然に任せようって話は旦那としてたのに全然できなくて、それでもいいかって気楽に考えてたのね。でも実の母親から『あっちの親御さんにせっつかれないの?』って言われて『そろそろまずいかな』って思ってるんだよね」とサラっと彼女は言った。
「とりあえず病院で見てもらうのが先じゃない?別に子供を産むことだけが女の幸せじゃないだろうけど、とりあえずはそこからじゃない?それでだめそうだったらまた考えなよ。そもそもあれってタイミングでしょ?やたらめったらしてもデキるってわけじゃないじゃない。」って言ったら「牧迫、変わってないねえ」って笑ってた。「あと旦那に牡蠣とか食わせなよ。亜鉛入ってるから精子増えるって言うよ」なんて冗談も付け加えといた。たぶん本気で悩んでるんじゃなくて、ただ誰かに話を聞いてもらってすっきりしたかったんだと思う。
それからは特に何の相談もなかったが、そんな彼女にも子供が生まれたと今日Fbで報告があった。かわいいかわいい赤ちゃんの写真付き。本当におめでとう。
あたしはあと何人の出産を見届けるのだろうか。まあ、付き添ってるってわけではないので、見届けるって表現はおかしいけれども。
でもその幸せはあたしには手に入ることのない種類のものだ。となりの芝生は青いとはよく言ったもので、あたしはこれから先、結婚することもなく、子供を持つこともなく、生きていくのだ。そんなのは同性愛者としての意識を持った瞬間から割り切っているけど、こうやってまじまじと見てしまうと色々考えちゃうよね。結婚できたから幸せ、子供がいるから幸せって話でもないのはわかってるけどさ。
ゲイの知合いで偽装結婚した知り合いがいた。同い年で、高学歴のおぼっちゃんで、メガバンクかなんでバリバリ働いていて、学生時代から知っているけど利発的で要領も良かった。たぶんそういうところで働いているからか、結婚は出世に必須なんだろうな。ちゃんと結納まであげてて、すげえ話だなあと思った。相手もレズビアンの子だったみたい。利害の一致。でも仮にの話なんだけれどね、その間柄だったら人工授精を経て出産もすることも可能っちゃ可能だよね。やまじえびねのLOVE MY LIFEみたいな話だ。
あたしはもう話し方や仕草からしてオネエが漏れ出してるのでそういう旧体制な組織では働こうとは思わないし、きっと働かせてもらえないだろう。そしてそこまでして子供が欲しいとも思わない。LGBT就活って言葉は未だに慣れないけれど、今はちょっとしたベンチャー企業だったらカミングアウトしてもなんの支障なく働けるという話もあるし、あたしも前の職場ではカミングアウトしていた。今も就活中だけれど、その辺がフランクそうな企業かどうかも面接のときなどに見ていたりする。逆に古い商社に入ったゲイの子が風俗やおっパブに接待の一環で連れてかれて泣きを見た、なんて話も聞いたこともある。風俗は嬢と話だけして終わりにしたって言ってたけど。なんともご愁傷さまなお話しだ。
って話が逸れまくっちゃったんだけれど、結婚もできない、子供ももてない、あたしだけれどもちゃんと就職してせめてお金だけは稼ぎたいよねって思ったんでした。好きな音楽聞いて、お酒がばがば飲んで、お友達に恵まれて、それだけで充分幸せってことになんとなく気づかされたのだった。
Love my life (Feelコミックス) | |
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やまじ えびね いちことエリーはビアンのカップル。 ある日お父さんにカミングアウトしてみたところ。 「パパはゲイなんだ。ママもレズビアンだった」と 逆にカミングアウトされてしまう。 エリーの堅物のお父さんに同級生でゲイのタケちゃん、 更にパパの彼氏など色んな人に囲まれて、 色んな問題もあるけれど、 いちこは「自分の人生が大好き」って思うのだった。 |