物語
もう時効だから書いちゃう。ゲイの同人サークル「ゲイと東京」に寄稿しました。BLと呼ぶには淡々としすぎていて微妙だけど。まあ、どっちかというとゲイとして生き方的な話でござい。 言っても2年くらい前の話だけどね。結構RTしてもらって、感想も聞こえて…
仕事中にストッキングが伝線しても履き替えることがなくなった。職場から家まで電車で一本だし、家には楽天で買い込んだ予備のストッキングが腐るほどある。何よりライトベージュだから目立たない。自分でも女を捨てているなとは思うが、5足400円で買ってい…
ものぐさな性分なので灰皿に吸い殻を山のように積んでいたがそろそろ限界を迎えている。最近はあたしの部屋なんて遊びに来る男もいないから汚い寝間着のまま汚い部屋で過ごしている。雪崩を起こす前に捨てようと思い、コンビニのビニール袋に吸い殻を移すと…
沙耶香はバレンタインデー6日前に直也から別れを切り出された。確かにこのところ2人はうまくいってなかった。2年程順調に付き合ったが、結婚を意識して初めてお互いの価値観の違いに気付き始めた。2人の時間を大切にしたいと考える沙羅と仕事や友人関係との…
スペルマ工場の朝は早い。「第一陣始め!」掛け声と共に一列に並んだ男たちが自慰に耽る。その数なんと130人。左手をあげて「イキます!」と言った男の男性器に搾精機が当てがわれ、活きの良いスペルマが吸引された。「あっ」という彼の声にならない吐息はし…
「ふぐぅぅぅう」慶一郎はチェストプレス90kgの10回3セットに挑戦していた。 慶一郎は三十を過ぎた頃、己の劣化に気づいた。若いころは痩せ型だったのに気が付けば腹だけ膨れ上がり、顎はたるみ、瞼も下がっていた。世間一般では決して男前と呼ばれるような…