それでいいっしょ

ゲイHIPHOPライター鼎のブログ

カリフォルニアで医療用大麻を利用していた時の話

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※この記事は大麻の使用を推奨しているものではありません。

 

高樹沙耶の話題が凄いね。まあ、センセーショナルといえばセンセーショナルなのかもしれない。よくある話っちゃよくある話だが。


あたしはアメリカに住んでいた時にマリファナを吸っていた。至極、合法的に。

その頃、まだ25、26だったあたしは無駄に仕事に一生懸命で、朝の9時から24時過ぎまで毎日デスクに座ってPCにかじりついていた。食事はジャンクフードばかり。タコベルにスシボーイ、パンダエクスプレス、YOSHINOYAのビーフボール、そしてたまにタイ料理をデリバリー。家に車で帰ってきてバドライトを飲んで寝る日々。身体にいいわけがない。

ある日突然、起きたらものすごい頭痛と全身の気だるさと喉の閉塞感に襲われてしまった。全身を指さして「pain!pain!pain!」とルームメイトの白人に言ったら「crybaby」と笑われてしまった。でも本当にしんどかった。
もう一人のルームメイトの日本人に言ったら「たぶん緊張性頭痛だからマッサージに行きなよ」と言われて、仕事を休んでガーデナのマルカイの隣のチャイニーズ系のハードなマッサージに行ったら幾分よくなったけど、やっぱり調子が悪かった。

そんで日系アメリカ人の友達に相談したら「マリファナが効くよ!」と言われて、ベニスビーチの病院に連れてかれた。ベニスビーチはナスティーな街だ。ビーチ沿いには当時見世物小屋もあった。歩いていてセネガル人にCDを売りつけられそうになって、英語がわからないふりをしたら「Fxxkn' Gay Jap」と吐き捨てられたという怖い思いをしたこともある。そんな街にマリファナを処方してくれる病院があった。

お医者にあそこが痛い、ここが痛いとジェスチャーも交えて説明したら「神経痛じゃないか」ってことだった。言葉がわからないときは友達に通訳してもらった。同意書にサインなどをしたら意外と簡単にメディカルカードをくれた。たぶん、あたしがビザを持っていてソーシャルセキュリティもあったから簡単だったんだろうなって思う。旅行者じゃだめかもしれない。ちなみに、診察と処方箋を含めて100ドルちょいだった。決して安くはない。

そのメディカルカードを持っていればマリファナを所持していても捕まらないのだ。というわけでさっそく友達からマリファナを買って家で吸っていた。ガラスパイプは友達が古いのをくれた。

マリファナには筋肉を弛緩する作用があるんだけれど、これが効果テキメンだった。頭痛もだるさも喉の閉鎖感も一気になくなった。腰や背中、肩、首が楽になる。まあ、いったん寝てしまえばTHCが抜けてしまうので、またコリを感じたりするんだけれど、おかげで頭痛などは再発はしなかった。仕事も毎日続けていたし、毎日毎日吸っていたわけではないんだけれど、でも調子の悪い時は吸ってた。おかげでアメリカ滞在中は頭痛に悩まされることはなかった。勤務時間を調整しながらビクラムヨガに通い始めたことも大きいと思うし、お好み焼きで野菜を積極的に食べた。結果的に生活改善とマリファナのおかげで痛みからは解放された。

日本に帰ってきて、また頭痛になってCT撮ったりしたんだけど、結局病院じゃ理由がわからなくて、東洋医学系の外科医に見てもらったら後頭神経痛ということで鍼治療を施してもらっていた。こういうときにマリファナがあればすぐ良くなったんだろうなって思ったりもした。


で、吸うとどうなるのって話なんだけれど、まじまったりって感じだった。今思うとその分、判断能力は鈍ってたかも。力が抜けちゃうんだ。それがいい。あと実際に身体の中の感覚が研ぎ澄まされたのが印象的だった。肘に意識を向ければ肘に対して敏感になった。首に意識を向ければ首が研ぎ澄まされる感じ。だから進んでストレッチやヨガをしていた。

そんなもんっす、マリファナなんて。音楽が良く聴こえて、食べものも美味しく感じられて、まったりする。人はその感覚を「解放」と呼ぶのかもしれない。

幻覚作用があります、なんて言うメディアもあるけど、うそっぱち。そんなもんねえよ、って経験者は語る。別に幻覚や幻聴はない。判断力が鈍るから運転とかはできないけれども、個人的にはお酒の延長くらいにしか思わない。まあ、本当に良質なものに当たった時は崩れ落ちて動けなくなるときもあったけどさ。依存性もないし、正直「なくても平気だけど、あれば人生が少しだけ楽しくなる」って感じ。個人的には麻薬とは違う、と思ってる。まあ実際に当時の自分にとってはだったし。

 

そもそもなんで日本で大麻がだめになったかというと、敗戦してアメリカ人、主に兵隊さん達が日本にくるぞーってなったときに彼らが日本で大麻吸って遊びほうけないようにってGHQが禁止法を作らせたって流れがあって、それが1948年の話。それまでは規制されたことがなかった。でも規制されたってことは悪いものなんでしょって思うかもしれないけど、そもそもアメリカ人は遊び人体質なの。私たちの想像もつかないくらいに。だって、アイルランドの建国記念日だからって緑のゼリー(アイルランドの国旗の色)とかコンビーフとかギネスビールとかでパーティーしちゃう人たちなんだよ。アイルランドに縁もゆかりもないのに。それくらいとにかく騒ぎたい人たちなの。だからマリファナにしたってお酒にしたって規制しないと大変なことになるの。今でもカリフォルニアなんかだと2時以降の飲食店の営業と酒類の販売は禁止されてるの。基本的にクラブも2時まで。じゃないと皆朝まで遊んじゃうから。

 

日本はそもそも大麻を吸う習慣もなくて、禁止する法律がなかった。単に敗戦を機にGHQのあおりを受けましたってだけ。なのに今となってはカリフォルニア州、ワシントン州、コロラド州などアメリカの一部の州がもう大麻を合法化しちゃった。アメリカだけじゃない。オランダ、カナダ、ウルグアイ、チェコなど合法的に吸える国は他にもある。

 

国が違うだけで罪になったりならなかったりするってすごく不思議だと思わない?

 

もちろんルールはルールだと思うよん。私だって日本では吸わない。捕まった時のリスクが大きいのと、入手ルートを探すのが面倒くさい。そこまで情熱をかけてまで吸いたいものでもない。正直なところ。仕事が忙しいときなんかは後頭神経痛がでちゃって眠れないほど痛いときもあって、そん時は大麻があったらいいなあとは思うけど。

 

でも何が悪で何が善なのかちゃんと自分で考えることは辞めたくないよね。法律で禁止されてます、だからやりません、じゃなくてどんな経緯があって禁止されたのか、それは本当に人体にとって悪いものなのかちゃんと自分で考えたい。

 

もしかしたらね、日本も将来的に医療大麻が始まる可能性が少しだけある。

www.asahi.com

メディアのはやしたてるような事を鵜呑みにして「大麻は最低」って言ってたのに、いつかそうなった時に手のひら返して大麻良いよねって言い始める人の方が大麻より私は怖いよ、って思っちゃう。まあ、そこまで言い切れるのは私が経験者だからなんだろうなって。

 

まあ、色々考えるきっかけになってくれたらと思います。

 

※こちらの記事は2016年10月26日に書いたものを加筆修正したものです。

 

マリフアナ青春治療

マリフアナ青春治療

 

 頸椎ヘルニアのマリファナ治療日記。面白かった。

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