「えーまたCMBネタ?」って思っちゃうかもしれないけど、あたしも33才にしてフリーランスの貧乏ライターだもの、しがみつけるものはなんでもしがみつくわよ!なんて冗談は鈴木紗理奈バリに洒落になってないんだけど、これだけ話題になったCMBなので、せっかくだから出場者の音源もチェックしてもらいたい。本来、音源が売れてないMCが名をあげるために出るという側面もあるもんね、MCバトルって。
全員が全員、音源を出しているわけではないんだけれど、わかる範囲で探し出してきました。ぜひ聴いてみてね。(漏れがあったらごめんよ。しれっと追加するのでそっとDMで教えてね)
第2回CMBチャンピオン 椿
今回栄えあるチャンピオンに輝いた椿は13年に地元福岡のインディーズレーベルから1stアルバム「たすく」をリリース。当時はデジタル配信もしておらず、インディーズ流通なので今となっては入手困難アイテムなんだけど、「LUNATIC」のMVが今でも見ることができる。SACRIFICE VIRIDIANのMANCHEESEによる浮遊感溢れる激渋チューンなのでぜひ見てほしい。先日のライブでも披露していたけど、今聴いても名曲。
その後、CMB Vol.1にて戦極賞を獲得した椿はその特権として新曲「遺言」のMVをリリース。押忍マンの「BAD DAYS feat. KMC」やKMC「D.O.T.H.E.R.A.T 鼠mix 逆feat.Ratchild」などもうとにかく男臭いジャジー系ビートを作るNEZUMIを敢えて起用。派手さはないけど、椿の男前っぷりが全面に出ている武士ソング。
椿本人からも近々アルバム制作というアナウンスがあったんだけれど、UMB福岡へのエントリーを表明しており、もしかしたらちょっと先になる模様。その前に遺言のデジタルリリースをしてほしいな~!ついでにLUNATICの配信もしてもらいたいところ。
ちなみに戦極レーベルのMOL53の作品にもゲスト参加している。
準優勝 まゆちゃむ。
急成長株まゆちゃむもサンクラにオリジナルソングをアップ。跳ねるようなトラックでおしゃれなんだけど、女の子あるあるを歌ったかわいらしい曲。
モデルプレスのインタビューによると7月にCDを出すそう。高速ラップが得意なんだし、19歳という若さを活かしてエッジの効いたはちゃめちゃパーティーソングとかやってもらいたい。
ワッショイサンバ
ベスト4入りしたワッショイサンバは相方のムノウと「もつ酢飯」として活動中。バトル中にもアナウンスしていたんだけれど、この度、田島ハルコプロデュースによる新曲「But, 無理 is よくない 」MVが東京トガリネズミより公開された。
田島ハルコというと暴力天女の印象が強いけれど、この曲はポップな仕上がり。ムノウが歌に挑戦している他、サンバとムノウがお互いの服を交換して着ているMVも面白いんだけど、いつになく化粧ゴリゴリのサンバがとってもかわいい。
COMA-CHI
「決して譲れないあたしの美学」
コマチ先生は今更紹介するまでもないんだけれど、新曲がめちゃくちゃ良かった。
バトルは12年ぶりという彼女だけど、音楽のセンスは全然衰えてない。しかもこんなにDOPEなのになんとセルフプロデュース。凄いレベルまで来てるなあ。先日のお誕生日イベントではフィメールラッパーを集めるなど未だに面白いことに挑戦してる印象。同世代としてはこれからも応援したい。
MC Mystie
CMBでなにかと話題になっているMC Mystieは元々ふまという名前で元Loop Junktionの山仁の作品に参加するなど、精力的に歌手として活動してきた。しかし42歳でMCに転向。最近では前回のCMBで名勝負をしたFUZIKO(from S7ICKCHICKs)とのコラボアルバムを発売。
親交のあるKeycoやスリチクのメンバー、そしてCOMA-CHIと椿をゲストに迎えるなど、とっても豪華。でもやっぱり主役はMystieとFUZIKO。特に「美しいものはそこに或るのに」はMystieらしいポエトリーリーディングが堪能できる。
Tomgirl
TomgirlさんはEP3枚にアルバム1枚を出しているんだけれど、とっても面白い立ち位置にいたMC。2000年代のJ-HIPHOPにあった「USサウンドを意識したJ-HIPHOP」という流れの曲が多くてクオリティも高い。前編英語という曲もあったりするんだけれど、日本語ラップが好きというより、USのHIPHOPが好きな人におすすめしたい。ラップだけじゃなくて、歌も歌えるのもさすが。
しかもスポティファイに全部登録しているので過去の作品も全曲聴ける。
セルフレーベルなのにその辺が手配できてるのも「男の2倍稼いでる」というパンチラインを放っただけあるなと。子育てが大変かもしれないけれど、今まで培ってきた行動力でぜひがんばってもらいたい。
MCfrog
EPを限定で2枚発売しているんだけれど、椿の盟友だけあって音が渋い。とりあえずこれを聴いてみて欲しい。
若干二十歳ながらもこのトラック選びのセンス!依怙贔屓してごめんだけれど、個人的にとっても好きな音。高校生ラップ選手権出身ということもあって、ラップのスキルも高いんだけど、EPも今が旬の呼煙魔を起用していたりして、絶対持っておきたい1枚。
しかも限定というから手に入りにくいかと思いきや、上野が誇るキャッスルレコードでも扱っていたりするので通販対応もしてる。
MCfrog / Find The Street
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広崎式部 aka ASuKa
今年の3月にはASuKaとしてFEELなるアルバムを出している模様。個人的にはBANDCAMPで買えるこれが渋くて良かった。
スナックのママ風キャラも中々なんだけれど、歌も歌える、ラップもできるという器用さがあるので今後の動きに期待。
セルラ伊藤
セルラ伊藤は「絶対忘れるな」というバンドに所属していて、『to the 世間』というアルバムも出している。
中央線界隈で活動しているらしく、曲によってはとってもポップだったり、そのスタイルは色々と自由。サブカルっぽさがある。
土竜asNason
バトルでも「あ、この人上手いなー」って思ったんだけど、土竜asNasonもちょっとだけ音源を出してる。個人ではChildhoodという曲を公開。長野県のレーベルSTR8FOOL RECORDSのDJ43FOOLと絡みがあるらしく、シミッタレブルースにも参加。って思ったらリミックスにMC松島が参加してて「まっちゃんがいる!」ってびっくりした。
ladystar
女版KOHHのようなフロウで色々インパクトが強かったladystarちゃんは16歳という若さながらも既に変わらない夜の街という曲を発表。聴いているうちにあのフロウが癖になって来るから怖い。今後が楽しみ。
あっこゴリラ
初代CMBの王者・あっこゴリラの音源も中々良い。得にCMBで優勝してからはSTUTSやOMSBなど様々なクリエイターとコラボをしていて、攻めてるなあという印象。
なんだけど、個人的にはあまりライブでも演奏されないTOKYO BANANA 2の観音クリエイションによるリミックスが未だに大好き。狐火さんがイカしてる。タレント活動も活発だけど、次のアルバムが今から本当に楽しみ。
MARIA
CMBでもゲストとしてライブでかましてたSIMILABの紅一点メンバー、MARIA。OMSBやLIL’諭吉などで固めたUS直系の野太いサウンドが詰まったDETOXも中々だった。
客演でも本当に良い仕事ばかりしている。NIPPSと絡んでるTWINKLE+の「There is」はなんとPANPEEのプロデュース。これからもMARIAにしかできない黒さを出しながら突き進んでほしい。次のアルバムまだかなー。
ちなみに本当にMARIAが好きで、どれくらい好きかって言うとOMSBを出待ちして「あたしMARIAになりたいんです」と訴えて「オネエサンですか?」と困惑させたり、プリクラ撮った時もおもむろに「あんたの彼氏はここだよ」という落書きをしたり、熱狂的にMARIAが好き。
Yasco.
前回のCMBに出場したYasco.も遂に曲をサンクラにアップしたよ。社会人ラップ選手権界隈で活躍するYasco.は実はオネエスタイルダンジョンの常連でもあり、次のオネエスタイルダンジョン@新木場アゲハにもエントリーしているくせもの、じゃなくてつわもの。音源も聴いてみてね。
というわけで最後に自分の宣伝。あたしもRealsoundでCMBの記事を書きました。Realsound内でも4位に!まだ読んでない人は読んでね~!