それでいいっしょ

ゲイHIPHOPライター鼎のブログ

誰よりも号泣した狐火ライブ&セトリ公開 日本語ラップナイト@新宿二丁目アラマスカフェ

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待ちに待った日本語ラップナイト@新宿二丁目アラマスカフェが開催されました。あたしもDJとして参加しているんだけど、今回はなんとラッパーの狐火さんがライブをしてくれるのだ。狐火の魅力についてはこの辺ここら辺で沢山触れているのだけれど、本当に本当に楽しみだった。

 

工場労働を終えて直接二丁目に向かおうかと思ったけれど、ちょっと体力的に持ちそうになく、一旦家に帰宅して仮眠してから行こうとしたの。そしたら電車のダイヤが乱れててギリギリに着いてしまった。しかも包丁人アディ平が体調不良のため、急遽おたかくんにチェンジ。そんなゴダゴダもあったりしたけれども無事にスタート。

 

盟友である茨城のオカマのDJが12時から始まったんだけれど、ユッキーやキックといったホモの友人が来てくれた。12時まではオネエスタイルダンジョンの審査員としてもおなじみのLady-Kさんのイベントが開催されていたんだけれど、そのおかけで会場の雰囲気も温まっていた。茨城のオカマは初っ端から「ECDのロンリーガール」「すげ~勢いでやべ~盛り上がる」をぶっこんでて中々好調なスタート。ユッキーがワインなんていう御洒落な飲み物を飲んでいたので「へえ、口に広がる葡萄の芳醇な香り?」って嫌味を言ったらキックが爆笑していた。

 

そうこうしているうちにゲストであるラッパー・狐火さんとそのバックDJのmiss one cupさんが来られたので、お話をしながら乾杯。2人共二丁目は初めてとのことで緊張している様子だったけれど、ちょうど隣で飲んでいたゲイとノンケという二人組の方々も話しかけてきてくれてたので、狐火さんにも二丁目特有のピースフルな雰囲気を味わってもらえたかなって安心した。しかし、そのゲイの方が唐突にmiss one cupさんに「あんた巨根好きでしょ」と言い始めたので「ひーやめてくれ!!!」とあたしは内心修羅場だったよ。まあ、なんとか流したけどmiss one cupさんは「さっそく二丁目の洗礼を受けた」と笑ってた。
そして狐火さんがglobeが好きだとの情報をキャッチした我々はGlobeの音源も用意していたんだけど、茨城のオカマは「Still glowin' up」をチョイス。脈絡を無視してのぶっこみだったので「唐突なGlobe」と狐火さんはあっけにとられていたのがジワジワきた。

 

そんなこんなでDJはあたしにバトンタッチ。だてにノンケクラブで遊んでないよ。身内の曲も推しながら流行も取り入れ、そしてglobeも回す。それがあたしのスタイル。繋ぎはへたくそだけれども燃え上がるパッションでカバー。
KMCやあっこゴリラなどお馴染みの曲はもちろん、shing02やBoss the mcなどのコアな音源を流してもフロアでは人がノってくれている。しかもその合間に内田有紀のOnly youをぶっこんだら大盛り上がり、って思ったらmiss one cupさんが発狂していただけでした。ちなみに酔っぱらった勢いでDEEPSのLove is realも回したんだけれど、やっぱりmiss one cupさんが発狂していた。でもやっぱりその辺が盛り上がってしまうのは二丁目特有なんだろうね。気になるGlobeはRimodeに収録されたAnytime smokin' cigaretteのリミックスと、Depaturesの大沢伸一ミックスをチョイス。ari1010の「君の名は」を流していたらフロアから曲名について問い合わせが来たのも嬉しかった。本当名曲です。

 

そしてついに狐火のライブ。

「東京に24の時に行ってから、3年経って27歳を迎えた時に『僕音楽で食べてくのはもう無理だ』って思って、もう正社員で就職して趣味で音楽やろうと思った時期がありまして。その時期に正社員の面接を30社位受けたんですけど、全然受からなかったんです。全部もう不採用だったんです。そのあてつけに書いた曲です。27才のリアル。」

27才のリアル

27才のリアル

  • 狐火
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 

もうすがるように何度も聴いたはずなのに「あたしのことじゃん」と重ね合わせたら涙があふれてきた。1年以上定職にありつけなくて、精神的に不安定になりながらも「下を向くのはやめよう」と何度も言い聞かせてここまでやってきた。でもこの曲は「泣いてもいいんだよ」と言ってくれる気がするのだ。

勇気が欲しい
特に上司が活発で生意気な年下でも余裕で頭を下げられる勇気が欲しい
月給25万以上社会保険出来ればジムの割引券も欲しい
採用面接前から働いている自分を想像してネガティブにならない勇気が欲しい
けど、本当は1つの事を信じて続ける勇気を一番欲しい

 

今、目の前であんなに憧れた狐火がラップしている。ラップが下手だと彼は自虐的にいうけれども、安定してスキルが際立ったラップよりも、張り詰めた糸のように緊張感のある彼のラップは一言一言ががつんと心に響く。普段耐えながら明るく振舞っていた分、リミッターが外れて感情が溢れ出す。「なんで自分だけ仕事が見つからないんだろう」と号泣しながら必死に耳を傾けて聴いた。

地団駄を踏んだり、アグレッシブに動きながらライブをする狐火。途中でアラマスカフェの看板を倒してしまうというアクシデントに見舞われたが、ポエトリーリーディングの強みで曲の中で「色々謝るんで。僕をここで働かせてください」と言い、そして「ウソっぽい 空が晴れて手を合わせて逃げ道ばっかり探してた。ウソっぽい 志望理由を考えるのにうんざりプライドが邪魔になった」と元々のリリックにつないでいて、全てが元からの演出であるかのようだった。奇跡、なんていうと大げさだけど、新宿二丁目×狐火という組み合わせがもたらしたミラクルだ。

そして31才のリアルもやってくれた。実はこの曲には思い入れがあって、その前にも回したばかりだった。あたしだけではなく、狐火ファンも目頭を押さえていた。狐火ファンは皆それぞれに何かを抱えている人が多い。「俺こんなはずじゃなかった。絶対こんなはずじゃなかったんだよ。」と狐火はみんなの心の叫びを代弁してくれる。

31才のリアル

31才のリアル

  • 狐火
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

そしてマイハツルア。「あの、僕のお婆ちゃんがアルツハイマー病になってしまいまして。そのうちに僕のことも忘れるようになってしまって、本当にそれが悲しくて。でもすべてを忘れてしまったおばあちゃんの無邪気な笑顔を見ているとこれはこれでよかったのかなって思えて」と泣き声で狐火は話す。

マイハツルア

マイハツルア

  • 狐火
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 秒針一秒一秒越しにじょじょに愛おしい思い出が消えていくならその空いた穴は何で埋まるでしょうか?
あなたの記憶からオレがいなくなる前に後何回オレの名前を呼んでくれるかな
後何回ありがとうを言えるかな 教えてください

切ない歌詞に涙が止まらない。あまりに泣きすぎていたのでLADY-Kさんがテキーラをくれた。開催サイドの人間なのにね。お客さんが明らかに引いているのがわかる。でも今日泣かないでいつ泣くのだろう。くだらないことで涙を流すくらいならその分今この瞬間に沢山泣いておきたい。そう思えるくらい素敵なライブだった。小さなバーの店内でオーディエンスとの距離もかなり近くて、狐火の歌が、ラップが皆の心に響く。ゲイもノンケも関係なく。ああ、本当に狐火さんに来てもらって良かったなと心の底から思った。そしてこんなに泣いたものだからやたらとすっきりしてしまった。狐火セラピー

ライブ後はNAKAMATA、そしてオタカ君のDJを聴きながら飲めや踊れやのどんちゃん騒ぎでした。神門やStuts dt Kmcが流れる。ゲイ界隈の友人はもちろん、MC rynちゃんに山田ちゃんなども遊びにきてくれた。狐火目当てで初めて二丁目に来たというノンケの子達ともワイワイ話していたんだけれど「二丁目最高」って笑ってくれた。
中でも狐火のとりまき、というか「旅と音楽」の人たちが本当にぶっ飛んでいた。狐火やdaokoのトラックを作っている観音クリエイションさんは前から憧れてよくブログも読んでいたんだけれど、ご挨拶の際に「素敵なマドラーをお持ちで」と言ったらメガネをお酒に突っ込んでつるでかきまぜてくれたLIGの社長でもあるゴウさんには「あたし、LIGのライター受けたんですけど落ちたんですよね」と吹っ掛ける形になってしまったのに、ゲイに対してやたらと友好的だったもんで、よく話をしてみたら本当にゲイカルチャーが好きで行きつけの上野のゲイバーが同じだってことも判明した。野田クラクションベベーは茨城のオカマとすっかり意気投合。揃いも揃っていい歳こいて、バカみたいにテキーラを煽って飲んで、お酒に眼鏡を漬け込んで飲んで。なんて世の中って楽しいんでしょう。

初めて2丁目来てくれた人たちが「楽しかったよ」ってみんな言ってくれて、素晴らしいアーティストが素晴らしいライブをしてくれて、ただそれだけのことかもしれないけど、本当に嬉しくて泣けてくる。小さな空間だったかもしれないけど、とても素敵な夜だったなぁ。普段、自分が同性愛者であることが当たり前になっているし、「二丁目の住人」と言えるほど二丁目にも来ないけれど、こういう場をみんなに提供できて、ゲイに産まれてきて良かったなあと久しぶりに実感できた。

 

狐火さん、DJのみんな、アラマスカフェスタッフ、そして遊びに来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。今回のライブは別の形でルポ記事もやるんで出来上がり次第公開したいと思います。楽しみにしていてね。

 

 

ちなみに今回のセトリはこんな感じでした。

1 Rock The Bells feat.KMC / STUTS

Rock The Bells feat. KMC

Rock The Bells feat. KMC

  • STUTS
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

2 黄熱病 -YELLOW FEVER- × STUTS / あっこゴリラ

黄熱病 -YELLOW FEVER- × STUTS

黄熱病 -YELLOW FEVER- × STUTS

  • あっこゴリラ
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

3 マイアミネガティブ feat.あっこゴリラ / 狐火

マイアミネガティブ feat. あっこゴリラ

マイアミネガティブ feat. あっこゴリラ

  • 狐火
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

4 Heisei (Dale Nixon Remix) / Hazy from Rap Brains
5 地下資源 / あべともなり

地下資源

地下資源

  • あべともなり
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 6 PETENSHI × ITSUKA (Charisma.com) / あっこゴリラ

PETENSHI × ITSUKA (Charisma.com)

PETENSHI × ITSUKA (Charisma.com)

  • あっこゴリラ
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

7 Anytime smokin' cigarette / Globe

Anytime smokin' cigarette(Remode)

Anytime smokin' cigarette(Remode)

  • globe
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

8 野良犬 feat.ILL-BOSSTINO / 刃頭

9 LA NINA feat.RUMI,MARIA / KLEPTOMANIAC

10 オーライオーライ / 呂布カルマ

オーライオーライ

オーライオーライ

  • 呂布カルマ
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

11 400 / Shing02

12 Wake Up(Blues In The Dark2) / COPPU

Wake Up? ~Blues In the Dark2~

Wake Up? ~Blues In the Dark2~

  • COPPU
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

13 NIHILISM feat.不可思議/wonderboy / Z.I.O-RAMA

NIHILISM feat. 不可思議/wonderboy

NIHILISM feat. 不可思議/wonderboy

  • Z.I.O-RAMA
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

14 Only you / 内田有紀
15 31才のリアル   / 狐火
16 このままで (feat.サトウユウヤ) / Jinmenusagi

このままで feat. サトウユウヤ

このままで feat. サトウユウヤ

  • Jinmenusagi
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

17 Love is real / Deeps

18 It ain't nothing like Hip hop / Norikiyo

It Ain’t Nothing Like Hip Hop

It Ain’t Nothing Like Hip Hop

  • NORIKIYO
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

19 live feat,MEISO / 田中光

live feat. Meiso

live feat. Meiso

  • 田中光
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 20 一陽来復 feat. Chouji & 唾奇    / Chico Carlito

一陽来復 feat. CHOUJI, 唾奇

一陽来復 feat. CHOUJI, 唾奇

  • CHICO CARLITO
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

21 East Tokyo State Of Mind / Quronn-Lab.

East Tokyo State Of Mind

East Tokyo State Of Mind

  • Quronn-Lab.
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

22 TwentyFive / KANDYTOWN

Twentyfive

Twentyfive

  • KANDYTOWN
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

23 Don't Like Me / VOLO

Don't Like Me

Don't Like Me

  • VOLO
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

24 Hard Drive / ROCKASEN
25 丑三ツ bugseed remix / Meiso

丑三ツ - bugseed remix (Bonus Tracks)

丑三ツ - bugseed remix (Bonus Tracks)

  • Meiso
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

26 ホワイト・リザレクション / もつ酢飯
27 Pellicule / 不可思議/wonderboy

Pellicule

Pellicule

  • 不可思議 / wonderboy
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

28 君の名は / ARI1010

君の名は

君の名は

  • ARI1010
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

29 DEPARTURES (Shinichi Osawa Remix) / globe

DEPARTURES(Shinichi Osawa Remix / Remixed by Shinichi Osawa)

DEPARTURES(Shinichi Osawa Remix / Remixed by Shinichi Osawa)

  • globe
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

酔っぱらってたから多少の違いはあるかもしれないけど、こんな感じでした。

 

日本語ラップナイト、また次回もやるときはお知らせします。その際はぜひいらしてね。

今月のCOLOPPE寄稿記事いろいろ ~デボラコックス・やまじえびね・コートニーアクト・ゲイ文学~

というわけで今月もCOLOPPEの寄稿記事が公開されました。前みたいに一個ずつ更新するより、一覧の方が見やすいかなって思って。というわけで良かったら読んでみてくださいな。

 

オネハの女王 デボラ・コックス

https://coloppe.com/column/474
ポスト・ホイットニーとしてデビューしながらもゲイに愛されていたオコゲシンガーとして成功したデボラ・コックスのデビューから現在についてまとめてみました。

Nobody's Supposed to Be Here

Nobody's Supposed to Be Here

  • Deborah Cox
  • ロック
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

高円寺でゲイナイト?Drop off@高円寺コネクシヨンが4月に開催

https://coloppe.com/column/473
お友達がDJしている高円寺のイベントですん。

レズビアンの恋愛をさらりと描く「やまじえびね」

https://coloppe.com/column/471
好評だった昨日なに食べた?に引き続いてLGBT漫画のご紹介。レズビアンの色恋をとても綺麗に描く漫画家さんです。

ゲイ?レズビアン?美しすぎるドラァグ・コートニー・アクトの世界

https://coloppe.com/column/470

アメリカンアパレルでモデルもつとめたオーストラリアの女装コートニー・アクト。どっから見ても女の子にしか見えない美しさとぶっとんだMVについて。

Ugly

Ugly

  • Courtney Act
  • ダンス
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes
Kaleidoscope

Kaleidoscope

  • Courtney Act
  • ダンス
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

【ゲイ文学】ぼくと彼が幸せだった頃 / クリストファー・デイヴィス

https://coloppe.com/column/469

HIVが流行り出した90年代のゲイシーン、命を少しずつ削られて行く元恋人を想う主人公の悲しい恋物語について。

 

来月もお楽しみに~

新宿二丁目日本語ラップナイトに狐火が出ます!

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twitterで公開してそこそこ反響を頂いてるんだけど、3/31新宿二丁目で開催される日本語ラップナイトでDJやらせてもらいます!

それで、せっかくだからラッパーを迎えたいなと思ったんだけど、今回なんと狐火さんにお越し頂きます。

色んなラッパーさんがあたしに良くしてくれてるから誰を呼ぼうか本当に悩みました。でもやっぱりお客さんに絶対聴いてもらいたいラッパーは誰かなって考えたらたどり着いたのが狐火さんだった。幸運にも面白がってもらえたみたいでライブをしていただくことになりました。もう本当に嬉しい。

狐火とは

2000年前後に流行したアングラHIP HOP=Jazzy HIP HOPの流れを汲みながらもポエトリーリーディングを基にオリジナルのスタイルを確立したラッパー。
アルツハイマーを発症した祖母について歌ったマイハツルアで注目を浴びる。

マイハツルア

マイハツルア

  • 狐火
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 

そして生きる上で生まれる等身大の嘆きを作品にした「リアル」シリーズがファンから人気を集めたことによってラッパーとしてのステイタスを確立した。その功績が認められ、サマーソニック、B-BOY Parkにも出演。
就職に挑むフリーター(兼ラッパー)の嘆き、そしてラッパー兼業サラリーマンとしての不満や不安などを、言葉を選びながら表現していく。迷えるサラリーマンの鎮魂歌メーカー。

 

勇気が欲しい 特に上司が活発で生意気な年下でも余裕で頭を下げられる勇気が欲しい 月給25万以上社会保険出来ればジムの割引券も欲しい 採用面接前から働いている自分を想像してネガティブにならない勇気が欲しい けど、本当は1つの事を信じて続ける勇気を一番欲しい

27才のリアル

 

 あの社員が必死に今の位置に登りつめようとしている頃に、オレは朝から代々木公園でカンビール飲んでた。

コピー機の前で頭を抱えトイレの鏡で不適に笑え 社会に出たら非常階段ですら逃げ道ではないんだからね

29才のリアル

 

 仕事中エクセルで計算する今月の給料とライブのギャラ だめだ今仕事を辞めたら路頭に迷う でも、下を向くなら舌出して笑え

愛想笑いと謙虚なユーモアそしてたまに配るクッキーがあれば何とか会社でうまくやっていける 飲みの席では温泉詳しければ上司の話について行ける 何とかここでうまくやっていける気がした

30才のリアル

 

チューチュートレインの一番後ろでしゃがんでるだけの人生でいい

絶対こんなはずじゃなかった オレこんなはずじゃなかったんだよ

こんな会社明日辞めてやる 絶対に明日辞めてやるからな

31才のリアル) 

 

愛想を尽かして出て行った彼女 その時現実がぐっと近づいて膝を着いて考えた 後ろを見ても何もない 前を見ても何もない 隣を見ても何もない 

33才のリアル

 

【PR】狐火ベストアルバム発売中


狐火の魅力

狐火の一番の魅力は弱さだと思う。本来、HIP HOPは「マニー・ドラッグ・セックス」に代表されるように男が男たる強さを誇示するのが当たり前だった。相手をwackだとdisり、己の強さを勝ち誇る。

しかし狐火は真逆を行った。己の弱さをさらけ出し、恥じることなく、でも自嘲気味に歌にして世に送り出した。それが衝撃的だった。しかし自分の弱さをさらけ出せる勇気は一周回ってもはや強さに感じる。そしてその弱さに共感した人たちの多さよ。などと言いながら、あたしもその弱さにハマってしまった。

人にとって最大の慰めは共感だ。人はそんなに強い生き物ではない。「わかるよ、わかる」と共感できるものを探し求めてしまう。その対象が狐火だったのだ。

その姿勢は決して万人受けはしないだろう。しかしこのストレス社会と言われる現代において、狐火は多くの人の救いとなった。大げさだと思うかもしれないが、実際にあたしは救われた。だから単純により多くの人に狐火を聴いてもらいたいと思って、今回呼んだのだ。

狐火伝説

こんな風にかくと狐火という存在があたかも聖人のように感じられてしまうかもしれないが、まったくもってそんなことはない。実物は本当にその辺にいるあんちゃんだ。むしろ、ちょっとぶっ飛んでる気配さえある。というか確実にぶっとんでいる。あたしも長らく狐火ウォッチャーだったのでその例をいくつか伝えたい。

狐火はリズムを地団駄で取る癖があるようで、ライブの時はいつも地団駄を踏んでいるが、ついに地団駄も度を越して両足複雑骨折になってしまったようだ。しかも地団駄を踏みすぎて目から血がでてきたこともあるという。なんなの。

そんな狐火はサマソニのインディーズ枠かなんかでオーディションを勝ち抜いて出演をしたのだが、その快感が忘れられないらしい。しかしサマソニのその枠は1アーティストにつき、1回までの出演しか認められないとのことで諦めざるを得なかった。でもこの人は往生際が悪く、サックスプレイヤーを見つけてきて「キツネクション」というバンドを組み、再度オーディションに向かった。しかし残念ながら狐火というラッパーであることがバレて大目玉を喰らったらしい。

そして齢34にしてこれまでに出したアルバムが11枚だという。

先日のメガネのツルでお酒をかきまぜたり、人のスマホを取り皿にして食べ物を食べた話も面白かった。

こんなふざけた伝説すらも狐火らしくて大好きだ。正直、これらのエピソードを知ったことにより「この人なら二丁目来てくれるかな」なんて発想に至ったのだ。

ベストアルバム

先日遂に狐火のベストアルバムがリリースされた。


これを読んで興味を持った人はぜひベストアルバムを購入してほしい。そして3月31日に二丁目で開かれる日本語ラップナイトでの狐火の雄姿をぜひ拝んでほしい。

如何せん二丁目でのイベントです。普通のイベントとは違うかもしれません。もしかしたら女装のオーディエンスもいるかもしれません。そういう非日常な空間も皆に体験してもらいたいし、狐火さんにも楽しんでもらえたらと思います。

男の子はもちろん、女の子も入れます。小さいバーなので人がいっぱいきたらどうしようと思ったけれど、そんな時は路上でみんなで狐火の歌を聴こう。

心から皆さんのご来場、お待ちしております。

 

iPhoneをやめてMoto G4 PlusにしてOCNモバイルONEを契約したよ

MotoG4A

先日遂にiPhone 5Sが壊れてしまった。3年以上愛用していた名機だった。手のひらにしっぽりと収まり、スムーズに動き、なんのストレスもなく使えていた。
しかし新しいiPhoneに乗り換える気はなかった。また10万のローンを背負い、月々一万の使用料を払い続ける日々にはもううんざりだった。

ホモのiPhone神話っていうのは根が深い。あたしがアメリカにいた2009年頃からそれは始まっていた。とりあえずアメリカでケータイを契約しようとした時に、アメリカでは機種の分割払いというのがなくって驚いた。移民のための契約プランがあったのでそれを利用したが、本体は一括払いだけだった。当時のiPhoneは500ドルくらいしていて、それはさすがに払えないなと思い、あたしは150ドル程度だったブラックベリーを購入し、AT&Tの回線契約をした。しかしその選択は間違っていた。

当時、アメリカではスマホのGPSを利用したホモのための出会い系アプリが流行り始めていたんだけれど、残念ながら使えたのはiPhoneだけだったのでなんとも悔しい思いをした。あたしは友達が開くアプリを羨ましそうに眺めるだけだった。だからその1年後に業務命令で日本に帰国したときは真っ先にiPhoneを購入したのは言うまでもない。そしてゲイ用の出会い系アプリが続々とリリースされていたんだけれど、やはり主流だったのはiPhoneだった。そして多くのホモがiPhoneを持ち始めたというわけだ。

実際便利よね。GPSで近所のゲイに出会えるというのは非常に画期的だった。しかしあれからもう時は経ち、あたしには出会いも不要になった。機種も使っているうちに電池の持ちがだいぶわるくなったし、格安simの流行もあってソフトバンクに月々1万円を払うのもバカらしくってしょうがなかった。10万のローンというのも気が重くなる。それにいまとなってはどのアプリもアンドロイドにも対応している。

そしてあたしは知っていた。モトローラからスマホ機種が出ているということを。
モトローラって言うのは今でこそブランド力がなくなってしまったけれど、かつては世界一のケータイ機種ブランドだった。あたしが高校の頃の話だから今どきの若い子からは想像もつかないだろうけど、当時は日本ではNECだとか富士通だとかパナソニックあたりの平凡な機種ばかりが主流だった。まだケータイの着信も3和音だとか16和音だったし、ディスプレイがカラー対応したのも高校終わりの頃だった。
そんな時にモトローラがC100Mという機種を発表した。シンプルでスタイリッシュで日本のケータイとは全然違っていた。

http://news.mynavi.jp/news/2000/07/24/13a.jpg

モトローラ製の折りたたみ型cdmaOne携帯電話「C100M」発売 | マイナビニュース

EメールもWEBもないというぶっ飛んだ仕様だったので泣く泣く諦めてソニエリの着せ替えケータイを使っていたが、この時の衝撃をあたしはしっかりと覚えていて、モトローラへの憧れが今になって再燃したのだ。


その機種の名はMoto G4 Plus

 あれからもう15年以上たち、モトローラはレノボに買収されてしまったけれど、Mというロゴは健在だった。しかも秋葉原のヨドバシに行ったら店頭価格は34,000円だった。iPhhoneに比べてもだいぶ安い。格安シムで浮いた分の月々の使用料を考えれば半年で相殺できてしまう。そんなわけでiPhone 5Sが壊れたその日のうちにMoto G4 Plusを購入してしまった。

あたしは自宅の光のプロバイダーをGMOにしているからSimも本当はGMOにしようとしていたんだけれど、やっぱりGMOの店頭受付ってのはやってなかった。そんでOCNモバイルONEなら同時加入で本体価格から3000円引いてくれるという割引もあったのでそれで妥協することにした。

月に10GB(今ならキャンペーンで11GB)のデータが使えて3000円。しかも850円のオプションに加入すれば、10分通話無料×回数無制限。今までよりも6000円お得になるので貧乏フリーターには嬉しい限り。

肝心のMoto G4 Plusの使い心地もまあまあ。といってもSNSとメールとwebくらいしか使ってないんだけど。電池も丸1日持つよ。カメラの画質はあんまりよくないかな。あと割引の通話アプリはどうしても音が悪いかも。でもこれで十分だと思う。

 

4,000円で快適モバイルライフ。大変良い時代になったなと思う。

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