また千住界隈を自転車でグルグル回ってたら目の前に凄い光景が広がっていた。
例の足場崩壊、ここだったのか。何度も通ったことのある道だから余計に怖くなった。犠牲者はでてないみたいだった。それが何より。
と思ったら今日には結構片付いてて驚いた。日本凄い。
熊本も心配だ。やっぱりライフライン問題が切実みたいだね。被災者の方々が一刻も早くまた心穏やかに暮らせるよう、心よりお祈り申し上げます。
そしてやっぱり常総市の鬼怒川決壊を思い出す。
あたしは友達が茨城の守谷市というところに住んでいて、何度も何度も遊びに行っているから常総市もつくばみらい市も取手市も馴染みがあったんだ。だから常総市の時も他人事だとは思えなくて、ボランティアに志願して一日だけ泥のかきだしをしに行った。
堤防決壊という限られた地域での災害だったから、地震災害よりは小規模だったけど、でもやっぱり現場は悲惨だった。ただ、関東圏内だということで比較的物資が届きやすかったのと、ボランティア体制がすぐに整ったのは幸いだった。ホームページでボランティアを集って、守谷駅に集合した働き手をバスで次々と常総市へと送り届けるシステムは完ぺきだったと思う。
あたしもその一人だったんだけれど、土砂が押し寄せた家の泥のかきだしをした。広い敷地に土砂がまんべんなく積もっていた。泥には細菌がいっぱいいて、建物の壁も腐敗させたりする。その泥をスコップで汲み上げて一輪車に乗せて捨てに行った。他のボランティアの方と交代しながら何往復も何往復もした。
あたしが担当したおうちの方は離農していたので作物の被害とかはなかったけれど、新築の家が台無しになってしまっていて、なんて世の中って残酷なんだろうって思った。この人たちがなんか悪いことしたの?って悔しかった。でもおうちの方は「疲れたでしょう」といって冷えたお茶やインスタントラーメンを差し入れしてくれたの。それが余計にやるせなかった。こんな優しい人がつらい思いをしなきゃいけないなんて信じられない。
みんなで力を合わせた甲斐があって、一日でその家の泥をかきだすことができた。殺菌作用のある石灰を撒いて、あとは家をリフォームするだけ、ってところまで終えた。とっても疲れたけど、達成感は凄かった。やらない悪よりやる偽善、だっけ?まさにそれを実感した。
あたしは今は無職だし、熊本は遠い。何もできることがないのが歯がゆい。無神論者のくせにこんなときだけ神に頼るのは虫が良すぎるとは思うけれど、被災者の方々が一刻も早くまた心穏やかに暮らせるよう、心より祈っている。