今夜もそっとノンケバーに寄るオカマ。これが週に1回の楽しみ。多くのノンケが刺激を与えてくれる。そうここは下町の貪欲ノンケバー。なんて思ってたけど、いきなりハードコアだった。
若いラッパーが飲んでいた。すごくフレンドリー。「90年代HIPHOP好きなんですけど、ONYXにスタイルが似てるって言われるんですよ」
その名はKMC。
ごめん、知ってる。youtubeで見たことある。VOLOとかpiz?を追いかけたら見つけたよ。畳み掛けるように勢いのあるラップ、嫌いじゃない。
みんなブルーハーブのo.n.oは好きだよね。KMCの新しいアルバム、o.n.oが一曲作ってます。なんて幸運なラッパーなんだろう。うちらの世代にとって、ブルーハブは神そのものだった。活動休止してもo.n.oのEPを買った。DJを見に行った。神はいつまでも神だった。そんなo.n.oに愛されたラッパーがKMCだ。
o.n.oにしては淡泊なトラックだと思った。でも違う、コンパクトにまとまっているように見えて実は静かに暴れている。そんなトラックだった。そこにKMCの勢いのよいラップが乗る。振り落とされそう、と見せかけてしっかり乗りこなす。かっこいい。o.n.oという雨に打たれながら傘もささずにひたすら吠え続けるKMC。3分ちょっとの時間があっという間に過ぎてしまう。
他の曲ももちろん良い。Japanes karate No.1。piz?とvolo、堅く繋がられた絆が織りなすマイクリレー。本能で吠えるkmcにインテリジェンスで聴かせるPiz?。一つひっぱたたいて、二つぶんなぐって、3つ三本マイクで回してKMC。
前半の曲も良い。Stutsのジャジー、かつ動きのあるトラック。その動きにもれなくついてくるKMC。Kids are alright。KINGなんて哀愁感がでていて涙すら出てくる。ああ、あたしがUS産のhip hopに現を抜かしているうちに日本ではこんなトラックメーカーがでてきてしまったんだっていう嫉妬。
希望の歌もすごい。ノイジーなビートに負けないフロウ。相乗でその勢いだけが強くなる。ロックだなあ。
そういう意味ではYO!YO!YO!TOKYO!も好きだ。おしゃれなだけじゃない、ちゃんとかっこいいビート。東京とはなんぞや、それを教えてくれる曲。
でもシズオカラプソディーが一番SOULを感じたよ。なによりも音楽に貪欲で真摯なKMCはなんだかんだで歌モノが得意なんだ。ごめんね、バラすね。二人で酔っぱらって「Wind Climbing~風にあそばれて」を歌ったね。その時のグルーヴがこの曲で感じられるんだ。遊びごごろと地元リスペクトを感じる。黒はんぺんが喰いたいね。
このCDさ、ちょうかっこいいんだけどさ、「おまえ、リルキムが好きなオカマだったらもっとセックスアピールしろよ!」って爆笑された恨みは忘れてないから。あたしは脱いだら本気出すタイプなんだから!
ってのは悪い冗談なんですが、KMCパイセンとってもかっこよかった。正直O.N.O目的だったけど、期待以上の収穫にやられた夜です。また飲もうね!
下町のオカマこと牧迫がおすすめするKMCのアルバムはこちらでご購入頂けます。ぜひ!ぜひ!聴いてもらいたい1枚です!
【ポイント10倍】KMC/KMC!KMC!KMC![SUBE-39]【発売日】2015/3/18【CD】 |