ちょっと水曜日のカンパネラについて検索で来られる方が多いので、自分なりに今までの流れをまとめてみました。上手くまとめられるか超心配。
水曜日のカンパネラとは
ボーカル担当のコムアイ、サウンド制作のKenmochi hidefumi、そして裏方のDir.Fの3人よる音楽ユニット。所属レコード会社はつばさレコード。
Kenmochi hidefumi氏は故Nujabes率いるHYDEOUTプロダクションに所属していたという経歴を持ち、HYDEOUTからアルバムFallicciaを出すほか、Nujabesのアルバムでもリミックスを担当するという実力者。そんなKenmochi氏がDir.Fの提案によって結成したユニットが水曜日のカンパネラなのである。その辺の経緯はQeticのインタビューでも語られてるのでぜひ呼んでもらいたい。
どうでもいいけどDir.Fさん何回かライブで見かけたけどめっちゃタイプなんだよね。本当にどうでもいいけど。
discography
水曜日のカンパネラのリリースの特徴なんだけど、youtubeで先行的に曲の存在を知らせ、その後100円のdemoシリーズやototoyなどの配信で目玉曲を限定的に流通させ、そしてその前後に10曲前後のミニアルバムを発表するパターンが多い。 wikiの情報を発表日時、タイトル、収録曲、でまとめるとこんな感じ。
2013年5月15日 クロールと逆上がり
2013年10月9日 羅生門
2014年3月19日 シネマジャック
2014年11月5日 私を鬼ヶ島に連れてって
2015年4月15日 トライアスロン
2015年11月11日 ジパング
※ 2015年11月4日現在 ミニアルバム・アルバムのみ抜粋
デビュー
非常に洗練されたKenmochi氏のトラックにコムアイの高音で薄めの声が絡んで浮遊感のある美しい曲に仕上げるのがデビュー当初の特徴だった。まさに"空海"なんかはそう。Kenmochi氏のソロワークにコムアイというゲストボーカルを迎えた感じだった。
お七
しかし「クロールと逆上がり」に収録された"お七"でその評価は一変する。
コムアイの緩いラップが大きなインパクトを残したのだ。決してスキルがあるとは評価できないコムアイのラップだが、繊細で美しいトラックと絶妙なバランスで絡み合い、中毒性を生み出す。ちなみにお七程のインパクトはないが、"ヒカシュー"でもラップを楽しむことができる。
モノポリー
そして時間を空けずに発表された"モノポリー”
ピッチが速い鋭利なトラックに次々とコムアイが東京都内の駅名を混ぜ込んでくる。意味としてはまった通じない単なる駅名の羅列なのにある種の心地良さと中毒性を生み出してしまう。
マリー・アントワネット
そして続いて発表された"マリー・アントワネット"。
この曲が大きな転機となった。ちょうどこの頃パルコが主催する「シブカル祭り」というフェスにおいて水曜日のカンパネラも大きく取り上げられた。Tokyo FMのSkyrocket Companyという番組とシブカル祭りがコラボしていたことで、Tokyo FM内で"マリー・アントワネット"が何度も流れ、その知名度がぐんっとアップした。エレクトロっぽいトラックに乗せられた意味の分からない少女の緩いラップ。挙句の果てには「お菓子を食べればいいじゃない」というセリフまで吐き捨てる。ラジオで放送されたそれはとんでもないインパクトを残していく。
これをきっかけに「羅生門」を手に入れたファンは多いだろう。
ミツコ
シブカル祭り、そして林檎飴フェスなどで新規ファンの獲得へと繋げ、その後は一端落ち着いくも年が明けてから”ミツコ"をリリース。
東電OLをモチーフにするという大胆さながらも期待を裏切らない出来。ちなみにライブではソーセージを投げています。
そして満を持して「シネマジャック」のリリース。"ミツコ"の他に"二階堂マリ"や義経といった名曲を収録。そこで配信限定だった"モスラ"がようやく収録され、ファンが喜ぶこととなった。
桃太郎
2014年の9月に"桃太郎"、続いて「11月に私を鬼ヶ島に連れて」ってをリリース。桃太郎の奇怪なPVが話題となり、200万回再生を超えたとも一部のメディア報じられる。
コミカルな印象を残した桃太郎だったけど、ワタオニは相変わらずおしゃれでかっこいい水カンワールドが楽しめる内容だった。個人的にはエンゲルとジャンヌダルクが良かったどす。
2015年に入ると更に転機を迎える。
ヤフオクのCM出演
コムアイちゃんがに出演して話題となる。かわいかったね。曲も面白かった。
キー局のテレビ番組にも出演
トライアスロン
EPの「トライアスロン」では外部プロデューサーを迎え、水カンの新しい一面を見せた。それもNORKのOBKRとオオルタイチという濃ゆい人選。でもこれが不思議とマッチしていた。
"ディアブロ"でいつもの剣持節をキープしつつ、"ナポレオン"ではディープハウスにチャレンジ。でも不思議と違和感がない。まあコムアイっぽさが少し薄れていたけど。
しかし"ユタ"はもっと凄かった。ユタというタイトルからしてスピリチュアル民謡が連想できるけど、その出来はまるでディープフォレストかのよう。水曜日のカンパネラっぽさはまったく無いが、でもこれはこれで良いじゃんすら思わせてくれる一曲だった。
シャクシャイン
同時にDemoとして発表した"シャクシャイン"の完成度が高すぎた。
ディアブロでミッシーエリオットの転調を意識した、といったインタビューを読んだけど、こっちは例えるならDiploっぽさがある。トラックが淡泊だからこそコムアイの北海度地名ラップが映え、またいつもの中毒性を生み出していた。海外で「ディアブロ」「シャクシャイン」のPVが海外で話題になる。
ソース:海外「まさか日本から!?」日本で進化を遂げた西洋音楽のレベルの高さに海外が仰天、海外「すごく日本的!」日本すぎるMVに海外の音楽ファンも釘付け
すごいよね。海外といっても一部の好事家に好かれているだけなんだろうけども。でもそろそろ変人好きのTimbalandあたりが接触を図ってくるんではなかろうか。なんて。
というわけで個人的には今後はitunesなどを通して海外進出していくのではないかと予想。と思ってたらちょうど海外進出へ触れてるインタビューも見つけました。
ラー
そして次にでる「ジパング」に向けて新曲が続々と発表されてるけど先日はラーが発表された。EDMラップといい、PVの完成度の高さといい、確実に海外受けを狙ってるようにしか思えない。ワンマンライブは残念ながら行けないけど、「ジパング」も良かった。
今後の活躍が実に楽しみでっす。
こんな長いまとめを見てくれてありがとう。