先日のワイクリフ特集でSAYUKIちゃんを取り上げたんだけれど、そういう海外プロデューサーが手掛けた日本人の曲ってどのくらいあるんだろうって気になったのでまとめてみた。
90年代半ばからJ-hip hopが盛んになって、Def jam japanが遂に設立。でも市場としてはそれがピークだったのかな。R&Bシンガーも出てきては消えてを繰り返してたって印象。今でこそ、オリジナリティがあって、しかもクオリティの高いトラックメーカーも日本にはたくさんいるけど、当時はUS産HIP HOPの音を必死に取り入れる人が沢山いたし、それが最先端だった。あれはあれであたしは好きだったんだけど、日本のhip hop/R&Bの黎明期だったんだなって今でこそ思う。Nujabesが出てきて、インディでもかっこいいじゃんって流れになって、そもそも、既に日本の音楽シーンも崩壊しちゃってオリコンがオリコンとして機能しなくなって、今はすごくフラット。KOHHとかPUNPEEみたいな人たちが何枚CDが売れてるのかなんてあたしはわかんないけど、最近は高校生ラップ選手権が市民権を得て、若い世代にもHip hopが根付いていってるだろうし、今もしかしたら市場が再構築されているのかもしれない。
でもやっぱりあの頃のJ-hip hopも輝いていたし、「海外のプロデューサーを起用した」なんて聴くとあたしも浮足立ってた。漏れもあるだろうけど、00年代を中心にまとめてみたい。
Back Home (Soul Brother's Midnight Mix) / Akiko
95年あたりにトイズファクトリーで活動していたAKIKO(ジャズのAKIKOとは別人)。今思うとJ-R&Bの先駆けだったんだけれど、なんとリミックスにPete Rockを起用。地味だし、良曲かって言われると微妙なんだけれど、やっぱパイオニアとして取り上げたい。
Let's talk about it / SEIKO
松田聖子がアメリカで一旗上げようとがんばった時の作品。あまり良い結果は残せなかったものの、当時ジャネットやアディナハワードを手掛けたJorge Coranteを起用し、良曲に仕上がっている。
Take me to higher (tumblin' dice remix) / Masayo Queen
当時レゲエ周りでシンガーとして活躍し、Woofinなどでも連載を持っていたマサヨ嬢の98年の代表曲。なんとリミックスにはLLクールJやバスタ、ナズを手掛けたRashad Smithが参加。
SOMETHING 'BOUT THE KISS / 安室奈美恵
小室バブルが崩壊し、低浮上中だった安室はなんと、TLCやMONICAなどの人気シンガーを産んだダラスオースティンを起用。他にもプテマやnever shouldaやthink of meなどもプロデュース。
SO CRAZY / 安室奈美恵
ニュージャックスウィング期に大活躍したフルフォースがなんとプロデュース。一時期はサマンサフォックスやリサリサカルトジャムなどのプロデュースを手がてたフルフォースだけに曲の出来も中々。
Indy Lady / 安室奈美恵
GuyやBlackstreetなどのメンバーであり、90年代のR&Bを築いたと言っても過言ではないテディライリーがプロデュース。Blackstreetの当時のアルバムに通じるチキチキ感。
handle / double
sachikoをなくして一人になってからの復帰作は、SWVのヒット作を連発させたことで知られるブライアンアレクサンダーモーガンを起用したパーティーソング。安室がTLCならこっちはSWVよ!ってライバル感があって面白かった。
U / double
Handleと同時発売のシングル。モンテルジョーダンのU know what's upやラフエンズのno moreなどを手掛けたEddie F & Darren Lightyを起用。淡々としながらも当時の最先端のサウンド。
Angel / double
DJスピナ周りでクーリーズホットボックスというユニットを組みながらソロ活動もしていたアンジェラジョンソンを起用したミディアムスローな名曲。アンジェラはアルバムでも何曲かプロデュース。
宇多田ヒカル
ロドニージェーキンス、ネプチューンズ、ティンバランド、RJD2他多数と絡んでる。別にまとめたんでこちらをご覧ください。
It's Over / Toshi Kubota
久保田利伸のアメリカ版アルバムはとっても豪華。まずはメアリーJやJay-Zなど様々なアーティストに曲を提供し続けるTrackmastersがプロデュース!地味な仕上がりだけれど、クオリティは高め!
Never Turn Back / Toshi Kubota
モニカのBefore You Walked Out Of My Lifeなどヒット曲を作ることで知られるSoulshock&Karlinも参加。しかもフージーズのprasがラップで参加。
Shame / Toshi Kubota
これはなんとRaphael Saadiqによる曲。ラファエルっぽいギターが効いててめちゃくちゃいい。アルバムの中でもピカイチの良曲。
Nothing but love remix / Toshi Kubota
元々は久保田利伸のセルフプロデュース曲なんだけど、なんとThe rootsがリミックス。キャッチーな原型は崩さずにルーツらしさが前面に出てて素晴らしい。Jay Deeのリミックスも良かった。
BREAKING THROUGH / Toshi
jazzyjeff率いるプロデュース集団ATOJから、ヒットを連発しているIvan & Carvinを招いて作った曲。Ivan & Carvinだけあって、とってもキャッチーな良曲に。
hold me down / Toshi ft Angie stone
これはアンジーストーンやエリックベネイなどの曲を手掛けるJonathan Richmondがプロデュース。しかもアンジーがデュエットしていているんだけれど、ひいき無しで名曲。
Neva Satisfied / Toshi Kubota
なんとトライブのアリがプロデュース。出来も素晴らしく、久保田利伸じゃなくて別の存在になってしまったかのよう。
Freak Da Club / Aki-la ft Snoop Dogg
懐かしいな。天下のスヌープ様も一瞬日本人をプロデュースしてた。その後の消息は知らないんだけど、これはこれで結構好き。
Playing game / DJ Clark kent ft 椿
ハーレムのコンピに収録されていたクラケン名義の椿ちゃんの曲。とっても声が魅力的。ちなみにハーレムコンピには売れる前のJUJUも収録。
Tell me / mimi
前にも特集したんだけれど、mimiこと宮本典子はなんとドウェインリギンスがプロデュース。決して派手なビートを作る人ではないんだけれど、これはとっても良い曲。
Bounce with me / Sayuki
フージーズのワイクリフがプロデュースということで当時話題になったけど、山田孝之の実のお姉ちゃん。元々モデルだったSayukiは今も色々と活動中なので応援したい。
TAKE BACK (Tricky Stewart Remix)/ 倖田來未
そういえば、って思い出したんだけれど、リアーナのアンブレラなどで今や超売れっ子のトリッキースチュワートがなぜか倖田來未のリミックスしてた。
If You Feel Me? / asami
元DOSで小室哲哉の二番目の奥さんの吉田麻美はなんとJust blazeがトラックを提供。何故かシュガーフリーのアルバムにも参加してた。今何してるんだろ。
Kirakuni / Crystal Kay
宇多田ヒカルの二番煎じになっちゃうけど、ジャム&ルイスがプロデュース。宇多田とは違ってほとんど英語なので更にマッチしている感じ。
My Sweet Home / Ai
アイちゃんのこの曲はSWVやエリーシャラバーンを手掛けたキャラクターズのトロイテイラーの作品。
Brand New Day / Full of Harmony
そういえばFOHもNE-YOがプロデュースしていたねって思い出したので。若いころのARATA君大好きだったな。
まあこんな感じかな。久保田利伸推しになっちゃったね。最近の安室とかエグザイルとかエイベックス周りも素性のわからない海外プロデューサーを起用しているんだけど、よくわかんないから入れてません。でもJ-R&B本当に良い時代だったな。
これjapanese HIPHOPバージョンもまとめたいんだけれど、あんまり楽曲ない気がする。気が向いたらやってみるね。