それでいいっしょ

ゲイHIPHOPライター鼎のブログ

変化するゲイの出会い方

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この20年でゲイの出会い方は大きく変わった。
昔はゲイの出会いはゲイバー発展場だけ。あとはゲイ雑誌の読者ページの文通相手の募集くらいしかなかった。あとはダイヤルQ2だの、伝言ダイヤルだのって過去の遺産のようなツールもあったね。まあ、ゲイの自覚があった若者はなんとしてでも東京に移住しようとした。「二丁目に行けば何とかなる」という信念のもとに皆あがいた。むかしの二丁目のバーではママがくっつけおばさんみたいな役割をして客同士をくっつけたりしてしまうこともあったという。運悪く移住できなかった地方ゲイも必死に夜間の公園などを徘徊したり。あ、プリクラを撮ってね、文通の相手に送ったりね。その苦労話はもうとにかく涙なしには語れない。しかしインターネットの登場でその努力が報われる日が遂に来た。

出会い系サイトの登場

90年代終盤でwindows98が出てインターネットが普及し始めた。最初はダイヤルアップだけだったが、テレホーダイだの、ISDNだのとインターネットが低料金化してくると所謂、出会い系サイトが出現してきた。住んでるエリアによって区切られた掲示板は画期的だった。近くのゲイが探せるという衝撃。あたしもメンズネットだのボーイズジャパンだのって必死に載せてたもん。「〇〇町に住んでます。お兄ちゃんみたいな人と仲良くなりたいです。気軽にメッセージください。」なんてあざといメッセージを掲載して、メールを楽しみに待っていた。

更にケータイ電話が普及し、i-modeなどが一般的になるとケータイ向けの出会いサイトが乱立した。そして一部の層しか所持してなかったデジカメのかわりにケータイのカメラのおかげで顔画像を掲載することも身近となった。そうやってようやくネットにおけるゲイの出会い方がある程度完成したのだ。

そしてその直後にmixiだのtwitterだのといったSNSが登場し、更に出会える率が高くなった。まあ、これは出会い系サイトの延長みたいなものなので詳しい記述は割愛。あとは一部のゲイではICQなんてものも利用してたし、ブロードバンドがさらに普及したことによってyahoo!チャットやMSNチャットなどでも出会うことがあった。

出会い系アプリの登場

更にゲイの出会いは進化を見せる。出会い系アプリの登場だ。

あたしが仕事の都合でアメリカに行ったのが6年前。その少し前から日本でもiphoneは登場していたけど、流行に敏感な人たちだけが買っていたという印象。それがアメリカに行ってみるとiphoneの普及率が結構高くて驚いた。残念ながらあたしは懐事情でブラックベリーを使っていたんだけど、なんで皆iphoneを使っているんだろうと思ったら、アメリカでは既に黄色いアプリが登場していたんだ。

これが凄かった。プロフィールと写真を登録すればGPS機能を使って近所のゲイを一覧で表示してくれるし、その一覧には自分の画像も表示される。気にいった相手にメッセージを送ることも可能だし、気にいってもらった相手からメッセージがてくる。何より近所に住んでいるゲイが対象なので出会える確率がグンっと高くなった。くっそー、なんであたしはiphoneにしなかったんだ!なんて当時は悔やんでたな。1年後には日本に帰ったのだが、やっぱり黄色いアプリは普及していてゲイを中心にiphoneは普及していた。あたしももちろんiphoneを購入した。

黄色いアプリの他に赤いアプリだの、黒いアプリだの、緑のアプリだのと、「ゲイの出会いアプリ戦国時代」なんて言われたりしているけど、やっぱり九獣の独り勝ち感は否めない。でもこれらのおかげで数百メートル圏内のホモ同士で出会うことが可能になった。
ちなみにあたしはホモにモテないので、アプリでも全然もてない。悲しい。

二丁目の衰退

こうしてゲイの出会いは以前に比べてより容易となったのだが、そうなると二丁目の存在意義が薄まってくる。今までは出会うために人が二丁目に集っていた面もあったが、その座をこれらの出会いツールが奪ってしまったのだ。確かに酒を飲むだけなら二丁目の相場は高いし、今の若い子たちは全然稼げないのが実情だ。あとはおっさんゲイも稼げなくなったので昔みたいに若い子を侍らせてゲイバーに行くこともなくなった。「昔に比べると二丁目は寂れた」ってこともよくささやかれるようになった。そういえば渋ストなどのハッテン場も潰れることが多くなった。アプリの影響かはわからないが、やはり変化している。

とは言ってもさ、やっぱゲイが集まって酒が飲める場所ってのは貴重で、なくなったりはしないと思うんだよね。ラジオと一緒だよ。以前に比べて需要は下がったけど、車が走ってる限りはラジオってなくならいでしょ。ゲイが酒飲みたがる限りは二丁目もなくならないと思うんだよね。ゲイバー意外だとオネエぶっこいてギャーギャーできないじゃん。

 

時代の移り変わりでゲイの出会い方も変わっている。さて次はどんなツールが出現するのかと楽しみな反面、小細工無しの肉弾戦でもあるハッテン場カルチャーも嫌いじゃないと思ったりする。まあ皆さん適性というものもそれぞれありますし、こんな豊かな時代になったのだから各々お好きな方法で出会ってくだサイババ。

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